チャレンジショップ_椅子づくり

チャレンジショップ_椅子づくり

チャレンジショップの広報を考えていく中で、「ただ発信するだけではなく、実際に何かをつくってみたい」と思うようになった。

そこで企画したのが、チャレンジショップに置く椅子を自分たちでつくるワークショップ。

せっかくなら、実際にチャレンジショップで使うものをつくりたい。

そんな思いから、お世話になっている大工さんにお願いして、椅子の設計から制作まで挑戦することになった。

目標は、ただ椅子を完成させることではない。

自分でつくった椅子について、使っている木材のことや、つくり方、工夫したところまで、自分の言葉で説明できるところまでやってみる。

もちろん、最初から分かることなんてほとんどなかった。

大学ではスチレンボードや模型用の材料を使って建築を考えることはあっても、実寸の家具を一からつくるのは初めて。

「どんな椅子にしよう?」

というアイデア探しから始まり、

「この木は何ていう種類?」
「この板は何に使うもの?」
「この厚さで大丈夫?」
「どうやって接合するんですか?」

と、とにかく分からないことだらけ。

大工さんには、毎日のように質問攻め。

それでも一つひとつ丁寧に教えていただいた。

木材の種類、板の違い、加工の方法、道具の使い方。

図面の描き方だけでは分からなかったことを、実際の材料や道具を触りながら教えてもらう。

そうして少しずつ、頭の中にあった椅子のイメージが、図面になり、材料になり、そして実物へと変わっていった。

図面を描いて、資材を選んで、加工して、組み立てる。

建築を学んできた中でも、ここまで一つのものづくりに最初から最後まで関わる経験は、なかなかなかった。

そして制作の日。

なんと大工さんには、制作するための場所まで提供していただいた。

夜遅くまで、時には夜通し。

木材を切って、削って、合わせて、また削る。

汗をかきながら、何度も苦戦する。

気づけば服も、作業場も、木の粉だらけ。

木の香りを感じる余裕もないくらい必死になっていたけれど、今思えば、それも含めてすごく楽しかった。

もちろん、職人さんの仕事と比べれば、まだまだ雲泥の差。

大工さんが当たり前のようにやっていることが、自分には一つひとつ難しい。

それでも、自分の手で木材を加工して、形にして、最後に椅子として完成した瞬間の達成感は、きっと誰にも負けないくらい感じたと思う。

建築学生として図面を描いているだけでは、なかなか経験できないこと。

実際の木に触れて、道具を使って、汗をかいて、失敗して、考えて、またつくる。

そんな経験をさせてもらえたことに、本当に感謝している。

今回の椅子作りを通して、建築は「考えること」だけじゃなく、「つくること」でもあるんだと改めて感じた。

そして、学生だからこそできることも、まだまだある気がしている。

分からないことを素直に聞けること。
失敗を恐れずに挑戦できること。
時間をかけて、現場に飛び込めること。

そんな学生の強みを活かして、これからもっともっと現場に関わっていきたい。

チャレンジショップの椅子作りは、まだ始まったばかり。

次は、この椅子を実際に誰かが使う。

自分が汗をかきながらつくったものが、誰かの「居場所」になっていく。

そう考えると、完成した椅子を見るのが、今から楽しみで仕方ない。

投稿者プロフィール

松本匠世
松本匠世
兵庫県西宮市出身。23歳、現在大学院生。
大学では建築設計を専攻しており、建築分野の幅広さに気づき様々な分野を勉強中です。
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