女川町の地域おこし協力隊受入事業者の一つである『株式会社つなぐ』の代表取締役 原田 直信さんに、協力隊を募集することになった背景、そして、協力隊員と共にどんな未来を描きたいかをお伺いしました!

なぜ女川へ移住して事業を始める決断をしたのか?原田さんの思う女川の可能性や魅力とはどんなものなのでしょうか?

代表取締役 原田 直信さん

■株式会社つなぐについて

弊社は「すべての人が『自分らしく』生きられるようにサポートできる伴走者でありたい」という想いをもとに、2021年5月に創業しました。取り組んでいる事業は主に、保育所・小学校での運動プログラムの実施や発達障害の子向けの運動プログラムの実施、中小企業のメンタルヘルスケア事業です。
女川町とは、前職であるロート製薬株式会社と女川町、NPO法人アスヘノキボウで連携協定を結び取り組んでいた「女川健康プロジェクト」をきっかけに女川町と関わりはじめました。また、起業に至った背景は、当時社内で若手社員のカウンセリングをやるなかで、自己肯定感が低く、自分らしく生きられていないと感じている大人が多く、調べてみると、それは幼児期で全て決まってしまうことを知りました。一方、当時女川町は子どもたちの健康状態や体力の低下を深刻な課題として捉えていました。そこで、大学までサッカーを続けた経験を活かし、スポーツを通して、子どもたちの自己肯定感を高めたいと考え、特定非営利活動法人アスヘノキボウが提供する「創業本気プログラム」に参加してビジネスアイデアを磨き、卒業後「株式会社つなぐ」を設立しました。

学生時代の原田さん
創業本気プログラム参加中の様子

現在は女川町の未就学児から小学生を対象に事業を中心にしています。大事にしていることは、「第三者の存在として、子どもたちを承認し続けられる団体にする」ということです。幼少期の経験が大人になったときの自己肯定感につながるので、自信を持ち、行動できる子どもを増やしたいと思っています。

最終的には、行政と連携した総合型地域スポーツクラブを作ります。幼児と小学生スクールに加え、高齢者向けスクール、障がい者向けスクール、室内遊戯場の設立など事業を拡大し、女川町のスポーツクラブを“つなぐ”が管理できる体制を作りたいと考えています。その事例を全国に広めていくことで、女川町内だけでなく、町外の子どもたちの生きる力を養いたいです。

■女川だからできる子どもの伴走とは

女川町は全国で唯一、行政と協力して保育園や小学校にスポーツプログラムを提供しています。行政との距離が近いため、相談しやすく、さらに意思決定にスピード感があります。

また、女川町は保育園が2箇所、小中学校が1校のみなので、12年間に渡って子どもたちの変化や成長を自分の目で追えるので、その分、やりがいを感じることができます。なかなか他の自治体では子どもたちの成長を継続して数字で追うことはできませんが、女川町ではできるので、やる意義はあると思います。

保育所での運動プログラム
保育所での運動プログラム

■起業のノウハウを覚えながら、子どもの成長を一緒に見届ける

私自身、創業支援のプログラム(創業本気プログラム)を経て起業をしているので、そのノウハウを教えることができます。「そもそも起業には何が必要か」などを一緒に学び、成長しながら、伴走していきたいです。その他にも、行政、NPO、大学や他地域ともつながりがあるのも魅力だと感じます。
地域おこし協力隊として求める人物像は、「幼少期から自己肯定感を高めるアプローチ」が大事だと共感してくれる方です。同じような課題感を持ち、一緒に解決することができることを期待しています。また、子どもと毎日過ごすので、元気、若さ、コミュニケーションが取れることを求めます。協力隊としての任期をおえる3年後の姿の理想は、女川町に残ることも女川町で学んだことを異なる町で活かしてもらうこともどちらの選択肢も良いと考えています。若ければ若いほど他の地域も見ても良いですね。

ぜひ一緒に子どもの成長を支え、見守っていきましょう!

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