始まりは、雨の女川から。

始まりは、雨の女川から。

初めまして。兵庫県から来ました、松本匠世です。

今回、宮城県女川町で約2週間のお試し移住をすることになりました。

大学では建築設計を学んでいます。しかし、建築を学べば学ぶほど、「建物だけを見ていても設計はできない」ということに気づきました。人の暮らし、文化、仕事、歴史、その土地の空気。そういった建築の外側にあるものこそ、設計のヒントになるのではないか。そんな思いから、大学では学べなかったことを探しに、この町へやって来ました。

迎えてくれた初日の女川は、あいにくの雨。

駅に降り立ち、最初に目に入ったのは女川駅と併設された温泉施設「湯ぽっぽ」でした。建物を見上げながら、「なぜこの材料を選んだんだろう」「この屋根の形にはどんな意味があるんだろう」と、つい設計者の意図を考えてしまいます。建築学生らしい癖なのかもしれません。

駅前広場へ歩いていくと、今度は「Camass」が目に飛び込んできました。そして、その先にはまっすぐ伸びる商店街。

雨に濡れた町並みは静かでしたが、不思議と寂しさはなく、人の気配や暮らしの温度を感じる空間でした。

その後、Camassでオリエンテーションを受け、女川町の復興についてのお話を聞きました。

阪神・淡路大震災を経験した兵庫県で育った自分にとって、震災や復興という言葉は決して遠いものではありません。これまで大学で学んできたことや、自分の中にあった知識と照らし合わせながら話を聞くことで、「復興」と一言で言っても、その形は土地によって全く違うのだと改めて感じました。

建物を建て直すだけではなく、人の暮らしや関係性まで含めて町をつくり直していく。その積み重ねが今の女川を形づくっていることを知り、この町の持つ力をあらためて実感しました。

……とはいえ、初日で一番衝撃的だった出来事は、実は別にあります。

僕がずっと聴いているPodcast「サカナカイギ」に出演されているRyutaさんにお会いできたことです!

イヤホン越しに何度も聴いてきたあの声の持ち主が、目の前にいる!

正直、かなり緊張しました。

とても温かく迎えてくださり、一緒に写真まで撮っていただきました。さらには少しの間お話しする時間もあり、ファンとしてこれ以上ないくらい幸せな時間でした。サインをもらい忘れたことだけ悔やんでいます。

この出来事を書かずして、初日のブログは完成しないと思えるほど、忘れられない瞬間になりました。

そのほかにも、全国から集まった大学生と話をしたり、自分とは全く違う分野を学ぶ人たちの考え方に触れたりと、一日中、新しい刺激ばかりでした。

初めて来た土地なのに、不思議と緊張よりも落ち着く感覚が大きかったです。人が温かいからなのか、それとも女川という町そのものがそういう空気を持っているのか。まだ答えは分かりません。

でも、一つだけ確かなことがあります。今日という一日は、何かが始まる予感に満ちていました。建築を学びに来たはずなのに、それ以上のものを持ち帰れそうな気がしています。

この2週間でどんな景色に出会い、どんな人と話し、どんな考え方を知るのか。その一つひとつを大切にしながら、自分なりの「」を見つけていきたいと思います。

投稿者プロフィール

松本匠世
松本匠世
兵庫県西宮市出身。23歳、現在大学院生。
大学では建築設計を専攻しており、建築分野の幅広さに気づき様々な分野を勉強中です。
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