熊野神社のお祭り

熊野神社のお祭り

「5月3日に熊野神社で例大祭があります。地元の人たちが集まりますよ」
と、アスヘノキボウの後藤さんが教えてくれました。

当日、よく晴れて風の強い朝を迎えました。
浦宿から歩いていくと、前方を地元の方らしい女性二人組が歩いていました。
お二人が熊野神社方面の坂を登って行かれたので、私も後ろからついて行きました。

高台の神社入り口には大きな旗がはためいていて、にぎやかな人だかりができていました。
さっそく、「焼き芋いかがですか?」とホカホカのお芋を渡していただき、
続いて、玉こんにゃくとコーヒーもしっかり頂いてしまいました。

朝ごはん食べたばかりなのに、モグモグしながらお参りをします。
新しく端正な社殿の前に、今年は活躍の場がなかった神輿が設置されていて、
社殿の脇には、出番を待ちわびている獅子さんが、退屈そうに宙を見上げてました。

お参りを終えて人だかりの場所に戻ると、なんとなく祭りのスタッフの方と世間話になりました。
なんと、東京や横浜からボランティアで来られているとのこと。

お祭りを運営する人手が不足しているので、海岸沿いに陸前高田から順番に南下しながら、お手伝いをされているのだそうです。(私の記憶が間違っていたら申し訳ございません)

震災から10数年の時を経た今もずっと活動されている皆様には、本当に頭が下がります。
地域にすっかり溶け込まれている様子が頼もしいです。

午後1時からは、獅子舞が始まりました。
暇そうだった獅子さん、ようやく大活躍ですね。

かたわらでは、段ボール製のミニ獅子ちゃんが一生懸命、舞っていました。
あらま、可愛いです。

そしてクライマックスは、先ほどから太鼓を叩いたり歌ったりと大忙しだったお茶っこクラブのマスターさんが、獅子の下に潜り込んだと思ったら、びよ〜ん!と獅子が伸びた!なんだこりゃ?

なんと中で肩車していらっしゃいました。
こんなファンキーな獅子舞は、初めて見ました。これって女川名物なのですか?

少し休憩を挟んで、次は「江島法院神楽」が披露されます。
強風によって、舞台の紙垂が次々と千切れて飛んでいますが、大丈夫でしょうか…。
さっき獅子舞をしていたチビっ子君は神楽にも興味津々のようで、最前列で前のめりになってます。
完全に、主役を奪ってしまいましたね。

それにしても、地元のお祭りっていいですね。

人手不足に負けず、次世代の若者達へ、子供達へといつまでも継承されて欲しいなあ…
と、他所者の身勝手かも知れませんが、思いました。

投稿者プロフィール

地現葉子
地現葉子
広島県生まれ、現在は東京都在住の写真家、長距離ハイカー。
2018年より「みちのく潮風トレイル」を歩き始めたことがきっかけで、少しずつ三陸関係のお仕事をいただくようになり、親近感を持つようになりました。
最近は東京を離れて暮らすことを考えていて、特に若者が元気な女川町に興味を持ち、このたびお試し移住に挑戦することにしました。
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