みちのく潮風トレイルを歩いているハイカーは、
女川の町に入るとき、どんな心情なんでしょうか。
きっと、すごくワクワクしていると思います。
北から南に歩く場合は志津川を出て以来、南から北の場合は石巻以来の、
ほんとに久しぶりの「町」ですから!
そこで私は、北から南へ歩くハイカーが、
石投山を降りてきた所から女川の中心に入るまでの”気持ち”を、
シミュレーションしてみました。
石投山の急斜面を下山して、林道に接続する地点からみた写真がこちらです。
沢を飛び越したら林道だ、わーい文明の匂いだぞー!
と、そこには素敵な休憩スポットがあります。
お座りなさい。と誘うようなベンチ(丸太ん棒)と、寝転び放題のスペース。
沢で足を冷やして、なんならテントだって張れそうな広さですね。
でも、もはや気分はすっかり「町」モード。
頭の中は「おふろ!びいる!ごはん!」で一杯です。
一息ついたら、あと少し頑張ります。
ハイカーが歩きながら考えてるのは、ほとんどが食べ物のこと。(私の場合ですが…)
探しているのは、テントがはれそうなスペース、清らかな水場。(これも私の場合ですが…)
そんなこと考えているうちに、森から抜けました。人里だ!
でも、まだまだ町は見えてきませんね〜。
住宅街を通る上り坂が、地味につらいです。
最後のひと踏ん張りを乗り越えて、ようやく歓喜の瞬間が訪れます。
わあ、女川駅に、とうちゃ〜く!
宿泊施設が乏しい北上、雄勝、牡鹿半島等を歩いてきたハイカーは、汗臭いです。
早速、ゆぽっぽで数日ぶりのお風呂に浸かりたいけれど、またの機会ですね。
再開を楽しみにしています!
まずは、ATMで久しぶりに現金を入手しましょう。
そして何から食べたものか、迷いに迷います。
ええい、全部食っちまえ。
本能の求めるがままに、タンパク質と炭水化物と脂肪をむさぼります。
お腹が落ち着きを取り戻したら、
「おんまえや」さんで、これから数日間の食料を調達します。
空腹時の買い物は、危険ですから…。
そしてできれば、女川で休息の日をとり、
楽しい夜を過ごしたいですね。
私たちは、特別なおもてなしは求めていません。
いつも通りの、ありのままの暮らしの傍を、通り抜けてゆく者たちです。
日常の空気をほんの少しだけかき回す、新鮮な存在でいたいと思っています。
女川の皆様、ありがとうございました。
投稿者プロフィール
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広島県生まれ、現在は東京都在住の写真家、長距離ハイカー。
2018年より「みちのく潮風トレイル」を歩き始めたことがきっかけで、少しずつ三陸関係のお仕事をいただくようになり、親近感を持つようになりました。
最近は東京を離れて暮らすことを考えていて、特に若者が元気な女川町に興味を持ち、このたびお試し移住に挑戦することにしました。
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