女川らしい最初の夜。速い復興、遅い復興。

女川らしい最初の夜。速い復興、遅い復興。

初めまして。きっこです。
お試し移住で1週間、女川に滞在します。

 

女川にやってきた理由はふたつ。

まず、ひとつ目は女川の復興を自分の目で見たかったこと。
女川は復興が進んでいるというニュースをよく目にしたけれど、実際のところはどうなのか確かめたかったのです。
2年前に女川に来たときは、まだなんにもなかったけど、今はどうなってるんだろう。

 

そしてもう一つ。

私の恩人、ゆうきに会うこと。
ゆうきは「NPO法人アスヘノキボウ」で働いています。

女川町のポスターにもなっているちょっとした有名人?!笑
このポスターの右端の女性です。
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お試し移住のホームページに何度も彼女の写真が出てくるので、お試し移住を調べている方は「よく見た顔」かもしれません。笑

ゆうきはお試し移住プログラムの担当をしているので、お試し移住をするとこの笑顔で出迎えてくれます。
穏やかな話しぶりに長旅の疲れも吹き飛ぶこと間違いなし!笑

 

私とゆうきの出会いは1年半ほど前に遡ります。
私がアフリカのスーダンを旅行していた時、彼女に出会いました。

当時彼女はスーダンの田舎町で仕事をしていて、そのときに私が赤痢になって大変だったとき助けてくれたのです。
(そのときのことは、個人ブログに書いているので良かったらこっちをみてください。
 きっこ、アメーバ赤痢&細菌性赤痢にダブル感染で倒れる!!

そんな、なかなかない出会いをした、私とゆうき。

最初に会ったときから、彼女とは気が合うなって、ビビッときて。
出会ってからそれほど時間が経ってないのに同い年ということもあって、あっという間にすごく昔からの友達みたいな感じになりました。

さて、前置きが随分長くなりましたが、ゆうきが女川で活動し始めているのを知って、いつか行きたいなぁと思って、ついにその日がやってきました。

 

女川へは、石巻から1〜2時間に1本の列車に乗って向かいます。
「電車」って言いそうになるけど、電線がないから電車ではありません。

向かいに座っている親子の微笑ましい会話が耳に入ってきます。
お父さんと、その膝の上に抱えられている女の子。

女の子  「あ、わんわんだよ。」
お父さん  「あれ、ネコだよ」

それから、女の子が言います。

 「ねぇ、抱っこしなくていいよ。」

でも抱っこしたいお父さんは聞いてないフリをして女の子を膝の上に乗せたまま。笑

それから程なくして女の子がまた窓の外から見える景色を見て言いました。

女の子  「ねえ見て、海だよ」
お父さん  「川です。」

その答えが不満だったのか、

「もう!抱っこしないで!!!しーなーいーでーーーー!!!

と、大声を出す女の子。

「はいはい、分かった分かった。一人で座りなさい。」

渋々女の子を膝から降ろすお父さん。

なんともほのぼのします。笑

 


そして、女川駅の一つ手前の駅、浦宿駅で下車しました。
浦宿駅はお試し移住のシェアハウスの最寄駅です。
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話は逸れますが、私は神戸出身。
この日はピーチ・アビエーションで関空から仙台空港に飛び、そこから電車でやってきました。

関空を出たのが13時半、浦宿駅に到着したのが17時半頃。
関西から女川までは遠いようだけど、意外と移動時間は短いです。
ピーチは関空-仙台が格安の日だと5000円以下になったりするのでお金もそれほどかかりません。

 

さて、浦宿駅でゆうきと感動の再会(?)を果たし、シェアハウスに荷物を置いた後はすぐ一緒に飲みに出かけることになりました。

列車に乗って女川駅へ。
子供のイラストが描いてある可愛らしい列車。
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そして、女川駅に到着。
駅の展望台からは、メインストリートの「プロムナード」が見えています。
プロムナードは、海に向かってまっすぐ伸びています。
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駅からプロムナードを歩いて、「ガル屋」というお店に向かいました。
もう四月だけど、夜は結構冷えます。さすが東北。

ガル屋は、ビールが美味しくて、とってもいい雰囲気のお店。
オーナーは女川出身で、Uターンでお店をオープンしました。

「女川は何と言っても飲み屋が楽しい!
 飲み屋で冗談で言っていたことが混ざり合って発展していって、人を巻き込んでどんどん実現していくのが女川のいいところでもあり、すごいところでもある。」と紹介してくれた、ゆうき。

その言葉通り、次から次へと人が集まってきます。
もともとは一人で来ていた人も、どんどん輪に加わってきて大盛り上がり!!
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初対面の私のことも温かく迎え入れてくれました。

ところで、私が頼んだのはこの「シーパルちゃんラムネ」。
女川のご当地ゆるキャラです。女川を散歩していたらよく目にするシーパルちゃんです。
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ガル屋では、最近のイベントの話や、街の噂話、どうでもいい話など、いろんな話に花が咲きます。
そしてそのまま深夜まであっという間に時間が過ぎて行きました。
 

そんなお話の中で1つ、心の残ったことを書かせてもらいます。

飲み会の最後の最後で、女川で水産業を営んでいる方が仰ったこと。

「メディアは女川の復興が速いだの何だの言うけど、俺らからしてみれば復興に速いも遅いもねーがら(ないから)。他の地域の代表者のこともみんな知ってる。どの地域の人もみんなただ、一生懸命にやってきてるんだ。

 女川の復興もまだまだこれから。
 まだまだなんだ。」

冗談ばかり言って場を盛り上げていた男性が、力強く言った一言が印象的な一夜でした。
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