長野からお試し移住中の学生、マーサです!
今日はずっと勇気を出したくても、出せずにいたことに挑戦してきました。それは大川小学校に足を運ぶこと。
この旅の目的、大川小学校へ
私の大学時代(教育学部時代)に、防災教育の授業では必ず扱われてきた、大川小の被災の歴史。長野にいる私でも知識は得ていたのですが、実際どんな心持で大川小学校まで足を運んでいいのかわからなかったのが現実です。
前回石巻市の門脇小学校の遺構に訪れたのですが、「ここにはいられない、逃げたい」と思うほど心が締め付けられて涙が止まらなかったので、今回は、より勇気のいる経験だった気がします。ただ、女川まで来てこのまま、この場所に寄らずに長野に帰るにはきっと後悔する気がして。
自分の経験したことないことに恐怖を覚えつつ、日本で起こった現実に向き合うことから逃げてはいけないと思い、どきどきしながら車を走らせました。
東日本大震災当時、大川小には8.6mの津波が学校を襲い、児童74名と教職員10名が津波の犠牲になった過去があります。
実際の校舎をぐるっと見渡しながら、11年の歴史を感じつつ。校舎を残すと決め、ボランティア活動などで当時のまま綺麗に保たれてきた校舎。
周りには向日葵が咲いて、校庭にはたくさんのトンボが飛んでいました。子供たちの声が聞こえる日常がここにあったのだと思うと、やはりこみ上げてくるものもあり、ずっと目頭が熱くなっていた気がします。
同時に私自身も、実際の現場に立ち、何かに怖がっていた心やと向き合えたぞ、という小さな達成感もあり。友達や家族と来るのではなく、長野から一人で車を走らせ、今ここにいるんだと足元を見つめる時間も感慨深かったです。
大川震災伝承館をはじめ、この場所が一般公開されるようになったのは昨年の7月。伝承館の建物は新しく、周辺も綺麗に整備されていました。
大川小は震災後、裁判などでも話題になったので、防災体制の不備が認められた裁判判決など、ここに至るまでの経緯も詳しく学ぶことができました。
また、この大川地区がどのような土地で、どんな場所であったか写真と共に振り返るパネルがありました。実際近くに川があるので、どのように津波が襲ってきたのかこの目で確認できたのも、ドライブしながら自然を見つめる機会になりました。
ここまで実際にきてわかったことは「本当のことはわからない」ということ。
多くの児童や先生が犠牲になった事実はインターネットにも書かれています。そして伝承館で得ることができるのもその事実のみ。
つまり、ここに津波が来て被災したことは事実だけれど、当時あの日に何がおきて、何を感じたのかは、亡くなった人たちが口を開くことがない限り、私が知り得ない現実があると感じました。
きっと11年たった今でも、町の人たちも語るにも語れない心に秘めた当時の経験があると思いますし、私は震災のほんの一部分しか触れていないのだと気づきました。
お昼は、周辺で唯一の食堂屋さんへ。ラーメンをいただきました。この食堂がどのくらい続いてきたのかも歴史もわかりませんが、年季の入った一軒家のお店です。
私の知らない土地にも日常はあるし、1日はどんどん過ぎていきます。同じように震災の歴史もどんどん月日がめぐり、風化するときもいつかは来ると思ったり。
「私は今日感じたことを、この先どう活かせるだろうか、心に留まっているだけでも大事な気がするな」と。
そんなことをぐるぐる考えながら、ラーメンをすすり、自分の感情や頭のグルグルと向き合う時間になりました。
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さぁついにお試し移住もあと4日。だんだんお試し移住終了へのさみしさも増してきてますが、1日1日大事にいろんなことを吸収していきたいところ!明日もお楽しみに。
投稿者プロフィール
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長野の箱入り娘 まーさ(Kudo Masami)
海なし県の長野県長野市生まれ・育ち。信州大学教職大学院1年。第一種小学校・特別支援教員免許保持。好きなことは新しい人に出会うこと、自分の知らない環境に飛び込むこと。ダンスとヨガをします。ラーメンは週2で食べるほど愛してます。新聞が好きです。
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