Last day: いってきます。

Last day: いってきます。

女川は、語りきれないほどの思い出が詰まった場所になりました。

最終日の10日目には、もう何ヶ月も住んでいたんじゃないか?と錯覚するほど濃い時間。

見たもの・やったこと・食べたものは数えきれないほどあったのですが・・・女川に来たからこそ気づかされたこと、感じられたことについて書こうと思います。

まず、出会えた現地の人々に感謝。

最初から最後まで、最高な時間を過ごせるように。「自分もこんな風になりたいな」と、自らの理想像を考え直したほど、ひたすらオープンに、優しく接してくれた方々がたくさんいました。

 

そんな出会いを通して気づけた自分の目的のこと。滞在中、何度も「なんで女川に来たの?」と聞かれ、当たり障りのないようにしか答えられませんでした。

その質問と本気で向き合わされた会話があり、そこから繋がった大川小学校への訪問。言葉が出てこない、むしろ出せる言葉などない、と本気で感じたのはここが初めてだったかもしれません。

この土地には時間が進んでいる現実と、時間が止まっている現実が両立していることを知らされました。

いろんな想いに浸り、いろんな会話を経て、いろんな考え方を振り返って。思い出したのが、「どんなに不快であろうと、人の外の世界、人の中にある真実を何より大事にして、愛すること」と述べた心理学者の言葉。

一つの土地には、一つのストーリーでは描ききれないものがある。色んな見方があって、どれが正しいか、正しくないかを見極める代わりに、多面性のある現実として受け入れることの大切さ。これを思い知らされました。

女川での目的は、最後に気づかされました。「一人一人出会えた人たちの、それぞれの現実を受け止める。一人一人が語りたいことを聴く。」これからいろんな場所で、いろんな人と関わる上でも大事にしていきたいことです。

想像を絶する試練を乗り越えたうえで女川に残り、戻り、町を作り直した人たち。一つの土地に定住したことがないない私には見当もつかないほどの覚悟を抱えて力を発揮してきた人々から、これからも色んなことを学んでいきたいです。

そして最後に、お試し移住者の仲間たちに感謝。

出会った初日から、絶えることなくどんどん新しいきっかけを作ってくれました。10日間かそれ以下の期間とは思えないほど、たくさん笑って泣いて、濃い体験を共にして、一人一人から刺激をいっぱいもらいました。

みんなは、自分にとって何が大事なのかを理解していて、それを軸に動いている。だからこそきっと女川にやってきて、この短い期間の中で出会えたんだろうなと感じました。それぞれの決断の先にあった、運命のような出会いに感動です。

 

大好きになった人たちに出会えた女川は、新しい居場所となりました。

いってらっしゃい、また帰ってこいよ、と送り出されたので。いってきます。また、帰ります。

投稿者プロフィール

中島美琴
中島美琴
ロンドン生活から休暇中、心理学者のたまごです。

なんでもやってみる!をモットーに、10日間女川で生活してみます。
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