旅立ち~滞在三十二日目~

今日で女川生活は最後になります。

朝はシェアハウスで室内チェックを終えて最後のアルバイトに向かいました。

魚について少しでも詳しくなれたのは幸いです。

皆さんにお礼を述べてから「おかせい」さんを後にしました。

ラーメン屋「夢を語れ」さんを伺いました。

お試し移住の方が働いていて彼女も去年新卒の会社を辞めて、リゾートバイトをして転々としていると聞きました。

これからの私と近い境遇でお話聞きたかったのですが機会がなかったのでブログを拝見しようと思います。

ラーメンは辛増しを頼みました。

まろやかで絶妙にラーメンとマッチしていました。

帰り際に言われたのはいつもの「いってらっしゃい!」でした。

昼にお会いした小松さん、明彦さんにも「いってらっしゃい!」と言われました。

その後バー「ガル屋」を訪れました。

終電までお話して出発する時にここでも「いってらっしゃい!」と言われました。

一か月もいて慣れ親しんだ女川。

明日は店舗の内見のために上京します。

 

ここで最終日ではありますが本来最初に書くべき女川に来た経緯を“詳細に”書き記します。

去年まで私は不動産営業をしていました。

元々清廉潔白な営業を心掛けていて公正妥当に物件案内をしていました。

ですがノルマに達しないことから徐々に契約を何とか決めるという営業スタイルに変化していきました。

更に請求されない限り仲介手数料は一か月分徴収していました。

物件を決めてほしいオーナー、なるべく優良な入居者を入れたい会社、確実にいい物件を探したい顧客という三者を折衷しながらもノルマをこなすという命題に対して、全員にいい顔をしてすり抜けることをしていました。

申込書の改ざんで審査はあってないようなものにして、いつでも人気物件と言って顧客の気持ちが決まる前に契約を締結するようにしていました。

そんな中本来担当のはずの案内が他の社員に直前ですり替わったことで急遽退社という道を選びました。

元々副業ベースで続けていたネットビジネスが軌道に乗らず焦っていたので、きっかけを待っていたようでもありました。

それからネットビジネスで稼げるようになると支出も存分に増えていきました。

そんな中顧客の返金騒動で事務局が勝手に返金してしまうという事態になり苦情を入れようとしたところ、マルチ商法に該当することが発覚しました。

法的にグレーであれば請求して明るみに出た時点で同じ加害者です。

詐欺の片棒をかついたような状態のため、そもそも治外法権みたいな。

裏社会のような状態なので、何でもありなんでしょう。

まずいと思ったと同時に、かねてから行いたかったアドレスホッパーというライフスタイルにシフトする契機だと思ってすぐに賃貸契約を解除しました。

そして最初に訪れる場所を支出を減らせるような所で探していたら、お試し移住という手段があることに気付きました。

ただどこの自治体も勿論のこと居住を目的としていること。

短期間のため職業の斡旋はなさそうだということ。

やはりダメか、、、と思った矢先に女川のホームページを見かけました。

ここだけ何か違う?活動人口?

ここしかないという気持ちですぐに応募しました。

同時に罪滅ぼしのためにやっていた社会人サークルは新規受け入れが出来ないほど大盛況となり、最大規模の団体となっていました。

オンラインは手段であって、時代が変化してもオフラインが軽視されることはないと思っています。

この活動をよりリアルな場で体現したいこと、誰もが参加出来る非中央集権型組織を作ることに今後は全力で取り組みます。

これも女川という街で「ガル屋」のようなみんなの居場所があることが着想となったので大変勉強になりました。

 

最後にこのブログはお試し移住者に課せられていたものです。

三日に一度は投稿するようですが、ためがちな方が多くいらっしゃいました(笑)。

タスクとして捉えると面倒ごとになりますが、情報発信を新たにする私としてはブログとしての機能をあらかじめ備えていることは大変いい環境です。

このブログを通して女川内外の方々に発信していこうと思っていました。

その目論見通り街を歩けばブログの内容について話を振ってもらえる機会が多くありました。

またこれがまだ会っていない新たな移住者の目に留まり、女川に魅力を感じて頂ければ幸いです。

今後はツイッターやフェイスブックで情報発信は続けていきます。

では最後になりますが今回のお試し移住で関わった全ての方々に感謝申し上げます。

少しでも貢献したかったのですが、まだ力及ばず逆に私が色々と受け取らせて頂きました。

次に訪れる時には少しでも現状を前に進めて影響力を持った状態で戻ってきます。

本当にお世話になりました、ありがとうございました!

投稿者プロフィール

てるい
岩手県出身の25歳。大学から東京で卒業後に東京で新卒のサラリーマンとして勤務。副業で行っていたビジネスを本業にしたものの法的にグレーなことだと発覚して脱退。前回の滞在後にプログラマーとして独立して戻ってきました。人の拠り所となるコミュニティの形成のためライフスタイルを変えてみる地方移住を体験して、復興で注目される街である女川町について情報発信していきます!
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