「Book Cafe 女川」に行ってみました♪

「Book Cafe 女川」に行ってみました♪

滞在2日目(活動初日)…は残念ながらの曇天。女川を滞在先に決めた理由はいくつかあるのですが、個別具体的で一番わかりやすいのが「「Book Cafe 女川」に行ってみたい!」ということでした

実際に行ってみた感想として、正直に言えば「案外小さい」でしたがwしかしそこはさすがで、あんな本やこんな本…独自のチョイスで組み上げられた独自の世界観にハマりました

展示からいくつか気になる本を選び、そのまま「女川つながる図書館」で本を借りました。うち「やっぺす!」(兼子佳恵)という本を読了しまして…これが本当に学びになりました。レビューはまた後日ということで、これから”よさんぽ(夜の散歩)”を楽しんできまーす♪

(以下、「やっぺす!」のレビューです)
復興への10年間が、飾らない、当事者ならではの言葉で紡がれた極めて重みのある本…でありながら、”カタカナ語”のない読みやすい文章でスラスラ読了

「本当の復興はここで暮らす住民でなければできない」…ボランティアのみなさんはたしかに大きな力になってくれました。けれど、ずっといてくれるわけじゃない。結局、このまちに残るのは地元の住民なのです。地元の住民に依る復興という目標に向かって、みんなで同じ方向を向くためにはどういった取り組みが必要か、私達は考えるようになりました

これは街作りであり、(著書の後半にあたる)人の成長…つまり「キャリア論」にも該当します

「特別な誰か」ではなく、ここで暮らす「普通の誰もが」自分の才能に気づき、みんなが石巻の主役になる。それには住民自身がこのまちをもっと知り、好きになることがなによりも必要

まちを活性化し、よくしていくためには私たち一人ひとりが主体的に「自分たちでやろう」という思いを持ち、地域に関わっていける場を作ることが重要なのです。失った自信を取り戻すには「小さな成功体験」を積み重ねること、「誰かに必要とされる場」を作り続けることが大事です。誰かに「ありがとう」と言ってもらえるだけでも、みんながんばれるのです

一人ひとりが学ぶ機会を得て自分のもつ「ギフト」に気づき、磨いていくことで、自分の言動や選んだ道に自信と責任を持って自分らしく生きられるようになる。そんな住民がたくさん暮らす活気あるまちになれば、きっともっと多くの人が地元を好きになれるのではないでしょうか

結局「まちの活性化」と言っても個々の集まりであり、しかし異なる個があってこそ切磋琢磨し、その摩擦から持続的に熱量を得続けることができるのではないか?

「復興」とはどういう状態を言うのでしょうか?災害を経験した人が、いろんなことを乗り越え、小さな成功体験を得て自分に自信を持てるようになり、自分にできることで地域に恩返しがしたいという気持ちが芽生えたときにこそ、復興したと言えると私は思っています。本当の復興とは、もとのまちに戻ることではなく、以前より自分が誇れるまちになることなのです

現地で活動している人々を見れば、すでに徐々に次世代、また地域外へと上手にバトンが引き継がれているようにも見えます。これが「やっぺす(いっしょにやろう)!」精神の醍醐味というところでしょうか。「速く行くならひとり、遠くへ行きたいならみんな」ということわざを、まさに体言しているのが地域の凄みのように感じられ、強いパワーを感じます

大事なのは、支え合うこと。独りではどうにもならないときは、誰かに助けを求めてほしい。まさに私自身がそうだったからです

一方で「できない」は素直に人に頼り、であるがゆえに「多様」に発展していく様も印象的です。「自助力」と「受援力」の両輪あってこそ、人も地域も自律的に進んでいくことができるとして

災害も含めて、良くも悪くも何かしら「経験する」ことは「学ぶ機会を得た」ということでもあります。そして、学んだことから行動に起こす一歩を踏み出す瞬間が、復興の、そしてよりよいまちづくりへの一歩でもあるのです。私たちはさまざまな活動を通して、このまちを復興前よりももっとよいまちにしたいと考えています。そのために、「1人の100歩」を応援するのではなく、「100人それぞれの1歩」のきっかけになるような活動に取り組んでいきたいと思います

それが「1人」だけでない、「100人」の歩みであることがなんとも頼もしく、ではボクもその「101人め」に名を連ねたいと思ってしまう…そんな希望を宿してくれる「地力」を、もっと吸収していきたいと思いました

Close Menu