+++++++++++++++++++++++++++++++++++
徳島県上勝町で「起業家育成」「シェアハウス」「ゲストハウス」「カヤック」「その他」を
していますおにぴこと、大西です。
*なぜか、女川だけ「おおにしライオン」と呼ばれています、がおー^^
+++++++++++++++++++++++++++++++++++
さて、初日。
実は女川は二回目。
建設ラッシュの続く女川町ですが、どういう街並みを構成していけばいいのか、興味深く見てみました。
都市計画でも重要視されてきた手法として、ゾーニングという方法があります。ここは工業地帯、ここは住宅街、このあたりは商店街というふうに、目的別にエリアを分けて、街を構成する手法です。これは合理的な考え方で、目的にあった街構成ができる点で有効な手法とされています。(図1 イ)
*マスはそれぞれ用途別の建物を表しています。同じ形は同じ種類の用途の建物を表しています。
これと正反対に、ランダムに秩序なくできあがったのが、図1のアです。中華店のとなりに家、電機、不動産みたいに、統一性なく街並みができているパターンです。この光景もどこにでもあるパターンのように思います。
*ウは、アをベースに、異種用途が一マスごと離れて混在するように構成したもの。
そして図1のエが、ゾーニングと混在をかけあわせたものです。
いまの女川町の街の構成もこれに近い形で、建設が進んでいます。交通と商売を基軸とした駅前のゾーニング、駅裏で開発している住宅街、海岸での水産業地帯というふうに、近接しているなかで、同種用途で集積しているゾーニングの組み合わせが配置されてできています。
ここで課題となるのは大きくは三つの点で、一つは、都市計画に大きな影響を与えたジェイコブス課題(つまり、都市は、できるだけ混在させたほうが異業種文化の混ざり合いが起きて、クリエイティブでおもしろい街になる)でして、これには批判もあるものの、狭いエリアでいろいろなものがあるほうが面白いように思います。例えば、神山(神領)なども、車で行く程のことのない、狭い距離のエリアのなかに、サテライトオフィス、飲食店、雑貨店、農家、温泉、住宅、道の駅、川などなどと混在することで、人の交流が発生しやすくなっています。また、昼間だけ人口が多いオフィス街などと違って、混在すれば、人の交流はずっと続く可能性も高く、その交流による化学反応が起きやすくなるのは当然です。言い換えれば、クリエイティブな街にしようと思えば、接触頻度をあげるような仕組みを内側にもった「街」に設計する必要があるということです。
二つ目に、ジェイコブス課題が新たに生む問題でもあるのですが、混在させたほうがいいのはわかりますが、「街の景観は混在させたほうがいいのか、それとも統一したほうがいいのか」です。
実際に、駅前商店街であるシーバルピア女川は、シックな黒を基調とした外観で、落ち着きのある街並みですが、そこをずれると、色の異なる、テイストが違った建物がさっそく建設されています。ジェイコブスが事例に出したアメリカの事例では、古くからの建物が統一感をもって並んでおり、この課題はでてこないのですが、日本では、屋根の色や瓦を統一させて、地域の景観を保っているエリアと、新たな家が混在して、屋根の色もバラバラの新興住宅街みたいなのもあります。また同じ形の分譲住宅が並んで景観は統一されているとはいえ、無機質な感じの街もあり、どういった景観ルールを考えていくのかも、この混在モデルには課題が生まれます。
三つめは、集落のアイデンティティ課題です。新興住宅街で起きるのは、その住宅街での「おらが街」感が生まれにくいことです。これをどうやって醸成していくのか。女川町しかり、震災後のエリアでは同様の課題が起きてくるところがあります。
これらの3つの課題について、昨日自分なりに整理してみました。
ここから先は、ひ・み・つ^^
*引用
別冊環『ジェインジェイコブスの世界1916-2006』藤原書店.p71
投稿者プロフィール
-
京都大学農学部食料・環境経済科4年生
兵庫県加古川市で生まれて大学で京都に来ました。
農村のことを卒論で研究しています。
女川のこともたくさん教えてください!
最新の投稿
- おためし移住ブログ2016.08.11<さらば女川、また逢う日まで>おにぴ編
- おためし移住ブログ2016.08.09<おにぴの旅>よなよなの、よなよな
- おためし移住ブログ2016.08.07<おにぴの旅>よなよなシーパルピア
- おためし移住ブログ2016.08.06<おにぴの旅>三日目ー草刈りマンから創業本気プログラムへー