石森未夢（いしもりみゆ）- 女川ヒト図鑑No.26

（写真中央　提供：オナガワエフエム）

【プロフィール】

名前：石森未夢

あだ名：みゆちゃん、ちゃんみゆ

出身：石巻

趣味：歌を歌うこと。イラストを描くこと。

座右の銘：好きなことは好きっていえるようでありたい

出現スポット：シーパルピア内、Teaver Teafactory

【5 Questions】

・女川の好きなところ：山と海に囲まれ、自然豊かなところ

・自分だけのこだわり：こだわりというか分からないが、集中したらそれにしか目がいかないこと

・マイブーム：今は本を読むこと

・尊敬する人：父

・女川での印象的なエピソード：おもちゃ屋さん、ご近所さんに連れて行ってもらった女川みなと祭り、海の浅瀬で遊んだ経験など震災前の女川町での思い出

【女川との出会い】

もともとは出身である石巻に住んでいましたが、父の実家が女川町で、祖父の体調の変化を機に引っ越してきました。小学校3年生になるタイミングなので9歳くらいだったと思います。それ以前から町を訪れたことは何度もあり、あまり記憶はないのですが、まちの人々の交流が密で、あたたかい印象は持っていました。その１年後、4年生になる少し前に震災にあいました。当時、帰りの会をしている最中に急に揺れを感じました。これまで経験したことのない規模の揺れに怯え、泣き喚いていましたが、後ろの子が「大丈夫だから。」と声を掛け続けてくれました。今思うと、9歳の子が同級生にそんな言葉をかけられて、その子はすごかったのだなと思います。その後、一度母の実家に近い学校に転校し、その約2ヶ月後、仮説住宅ができたタイミングで再び女川に戻りました。

（中学3年生の時の舞台の模様）

【自分以外になれる演劇】

女川町にて、東北電力主催で年に一回行われるクリスマスドリームというミュージカルに、震災後すぐの小学校4年生の時から高校１年生まで毎年参加していました。そこで演技の面白さなどをたくさん学び、その経験を通して、歌がさらに好きになりました。普段は人前で発表すること自体恥ずかしいと思ってしまうタイプですが、演劇は自分ではない何かを演じるわけであって、舞台上では自分は自分じゃないと思えます。学校の場など知り合いが多いと小恥ずかしくなってしまいますが、その点クリスマスドリームでは、知らない方もたくさん来たので、のびのびできていました。

（11月7日に開催された女川つながる感謝祭の時の集合写真）

【家から連れ出してくれたラジオ】

小学校6年生の時、今もそうですが、周りに同年代の人が誰一人いなかったので、休みの日は家にいて学校へ行く以外は半分引きこもりのような状態でした。そんなとき、今のオナガワエフエムが臨時災害放送局女川さいがいFMの段階の時に、パーソナリティとして活動をはじめました。もともと中高生を対象に募集していたものでしたが、父が小学生でも可能か直談判してくれて、せっかくなので是非ということで受け入れて下さりました。ラジオという、現在にもつながるきっかけをつくってくれた父にはとても感謝しています。中学・高校時代は部活動などの課外活動で忙しかったためあまり活動できず、お手伝いやたまに出演する程度でしたが関わりを続けていました。高校を出たタイミングで一度一般就職をしましたが、職場にあまり馴染めず1年足らずでリタイアしました。その後、2020年11月に開催された「つながる感謝祭」の際に、FMの方からパーソナリティとして再度参画しないかというお話を頂き、1月には代表から、本格的にやりたいのであれば声かけてと言ってくださいました。好きでやっていたということもあったので、「是非、お願いします」ということで、2021年4月から改めて復帰したという形です。働いてみて、勝手が分からず、もがきながら仕事に取り組んでいます。基本的にはオナガワエフエムで働いておりますが、週に数日女川みらい創造に社会勉強の一環として携わっています。また、週末にはあがいんステーションでも接客をし、「会えるパーソナリティ」としてリスナーさんとの関わりも楽しんでいます。その意味では３つくらい顔がある感じですね（笑）