女川町の地域おこし協力隊受入事業者の一つである『特定非営利活動法人アスヘノキボウ』の代表理事 後藤 大輝さんに、協力隊を募集することになった背景、そして、協力隊員と共にどんな未来を描きたいかをお伺いしました!
東日本大震災を機に女川町で立ち上がったNPO法人であるアスヘノキボウは、どんな女川の未来を思い描いているのでしょうか?
■特定非営利活動法人アスヘノキボウについて
アスヘノキボウは東日本大震災をきっかけに女川町の社会課題解決を通じて、日本・世界の社会課題解決に貢献することをミッションとして2013年4月に設立されました。設立当初は、被災した事業者さんの再建や創業支援を中心に取り組んできました。町内のポジションとしては、町内の公民連携サポートや、女川町と町外の企業や団体をつなぐハブ機能のような役割を担っています。
2015年からは、『活動人口創出促進事業』に取り組んでいます。この事業は、人口減少化でも持続可能な地域を目指すもので、女川町に移住せずとも、女川町を活動の拠点として選び活動する人(=活動人口)を増やすための取り組みで、主には短期間で移住体験ができる『お試し移住プログラム』や地方での創業に特化した支援プログラム『創業支援プログラム』などのプログラムも運営しています。また、女川培ってきた様々な経験などを活かし、企業研修の受け入れなども行なっております。
■持続可能な地域にしていくため、地域にハートのある若者を育てたい
女川町は震災後早い段階でこれから人口が減っていってしまうだろうという未来を受け入れ、他の自治体と移住者を取り合うのではなく、活動人口に着目しました。
私たちはその考えに共感し、女川町で10年活動を続け、女川町だけでなく他の地域や日本全体の現状を見てこれから向かっていく未来を予想する中で、これまで取り組んできた事業としっかり向き合い、時代の流れに合わせながら活動を続けていくことはもちろんですが、それに加えて地域の教育をより良くしていくことも大事だと感じるようになりました。
教育に着目した背景は、人口減少の影響で高校の数が減ったり統廃合が進んだりし始めている現状から、自分の住む地域への愛着を育む大事な時期に地元から離れた学校へ通う学生が増え、帰属意識を強める機会を失っていることに課題を感じたことがきっかけでした。そこで、私たちは女川町に、地方でも成り立つオンラインとオフラインを組み合わせたハイブリットな高校・大学を作りたいと思っています。また、一度地域を離れた後、戻ってくる選択を阻害しがちな“仕事”問題についても、プロジェクトベースドラーニングを取り入れ、アントレプレナーシップを育む機会を設けることで働き先がなくても自分で仕事を作れる、激しい時代の変化を乗り越え地域で活躍できる人材を育成したいと思っています。
■地域の未来を考え、課題解決能力を育む
アスヘノキボウの仕事では、町内外関わらず、本当にたくさんの人に出会うことができるし、特に想いを持って活動している人たちの熱に触れる機会も多くあります。そんな人たちの応援をする中で、自分はどうありたいのかが磨かれていくと思います。
地域おこし協力隊として私たちの仲間になってくださる方には、特に、新しい取り組みを任せていきたいと思っています。ソーシャルビジネスは課題と向き合い、その課題を解決する方法を考えて実践するという、一朝一夕ではいかない仕事です。しかし、自分で考え、行動し、振り返り、改善して、という繰り返しは、圧倒的な学びとなり、自分自身の力になります。私たちの目的や想いに共感し、力を発揮してくれる人方にきていただけると嬉しいですね!もちろん初めから完璧でなくていいので、成長意欲のある方をお待ちしています!