【イベントレポート】先輩起業家に学ぶ地方起業のリアル 〜第2弾〜二足のわらじで地域課題解決

【イベントレポート】先輩起業家に学ぶ地方起業のリアル 〜第2弾〜二足のわらじで地域課題解決

『先輩起業家に学ぶ地方起業のリアル』は、地方での起業って実際どんな感じなの?地方ならではの良さや困りごとってなんだろう?という疑問について起業家のリアルな声を聞いていただこう!という思いから企画したイベントです。

本イベントでは、創業本気プログラムを卒業し、起業した先輩起業家をゲストにお招きして、地方起業の醍醐味や難しさについてお話いただきます。

9月12日(金)に開催された第2弾では「二足のわらじで地域課題解決」をテーマに、プログラム卒業生の熊坂勇宏さん、阿部真さんのお二人にたっぷりお話いただきました!

今回はその様子を各トピックごとに簡単にまとめてご紹介します!

お二人は会社に勤めながら、地域課題を解決させるための事業を行うため起業されました。
まずはお二人それぞれの事業を始められるきっかけや活動についてお話頂きました。

阿部さんは、「みちのく未来基金や、人事として新入社員と訪れた雄勝町との出会いで東北の力を学んだ」ことをきっかけに、その後女川町で取り組んでいた予防医療のプロジェクトを行う法人を設立されました。
熊坂さんは、「国や地域から必要とされている地域医療を学ぶことがない」ということに課題を感じ、薬剤師として働きながら、薬剤師へ地域医療を学べるキュいくプログラムを提供されています。

会社に勤めながら起業をしようと決意したのはなぜ?

まず、お二人が会社に勤めていながらなぜ起業を決意できたのか、お伺いしてみました。地域をみる中強く課題意識を感じ、それと同じくらいの強い想いをお聞きする事ができました。

熊坂さん

・登米市は宮城県で医療者が一番少ない地域である。
・職場で薬学生の実習を受け入れた際、学生の成長を感じる事ができた。そして、登米で働きたいと来てくれた。
薬学教育の課題と登米の医療者不足の2つの解決ができるのではないかと感じた
・はじめはボランティアでやっていたが、本気を示すために起業を決意した。

阿部さん

・国や地域で膨らむ医療費が問題視されている中、不健康になる前にできることがまだまだあるのではと思っている
・女川で出会った大切な人たちと接する中で、この人たちの健康にために自分にできる事があるのではと考えた
町を担う若手の未来を守る事で町の未来も守りたいという思い

本業との折り合いの付け方は?

兼業での起業ならではの問題もありますが、お二人はどう折り合いをつけているのかお伺いしました。
それぞれ、両方の仕事を円滑に進めるために工夫をされているのが分かります。

熊坂さん

・まず、事業を始める前にしっかり会社へ相談し確認をした
・本業と並行してできる事業なので休みなどを取る必要がない。
・会社へこまめな情報共有を行っている。

阿部さん

・現地にいる素敵なメンバーがいるので役割分担しながら進めている
・打ち合わせは朝の時間に行うなど、時間を有効に使うようにしている。

今後の展望は?

お二人に今後の展望をお聞きしました。

熊坂さん

薬剤師の教育と並行して地域の受け皿を育てることも行っていく。
・薬剤師の新しい仕事を作っていけるコミュニティを作っていきたい。

阿部さん

・NPOの定款も幅広く活動できるようにしているので、健康に関する事業だけでなく、教育などにも関わっていきたい
・本業と切り離すことは現在は考えていない。

起業を志す皆さんへのメッセージ

先輩起業家として、オンラインイベントに参加いただいている起業を志す皆さんに応援メッセージをいただきました!

熊坂さん

「自分が迷っている時、やりたいことがあるのがあるのにやらないのは罪なのだと言われ背中を押されました。やってから迷った方がいいと思います!」

阿部さん

「実際にやってみて感じることや学ぶもたくさんあるので、走りながら考えることも大切だと思います。挑戦できる、やりたいことがあればやってみてもいいのでは!アスヘノキボウがサポートしてくれるはずです!」

創業本気プログラムエントリー受付9/20(日)までです!

創業本気プログラムは現在10月10日からスタートする下期のエントリーを受け付けております!
起業場所は女川町に問いません。また、全日程女川町にこれない場合など、オンラインでの受講などもご相談いただけますので、ご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせください!

ゲストプロフィール

・熊坂 勇宏(くまさか たけひろ)
薬剤師 / 一般社団法人BEARS GATE 代表理事 
病院薬剤師を10年経験したのち、生まれ育った宮城県登米市の地域医療医療に貢献したいという思いから、調剤薬局へ転職し在宅医療へ参画。
その中で、薬学生の教育に関わった事が大きな転機となった。
医師や看護師などの多職種と一緒に地域全体で薬剤師の教育を行った事で、著しい成長を実感する事ができた。
これは次世代の薬剤師に必要な教育であるが、現在そのような教育を提供できる場所が殆ど無い事も問題であると感じた。
2019年に地域医療教育プログラムを提供する(社)BEARS GATEを設立。
次世代を担う薬剤師に、地方で人材育成を行うことで地域の発展にも寄与したい。

・阿部 真(あべ まこと)
ロート製薬株式会社人事総務部 / NPO法人Local Life Design 代表理事
1986年兵庫県姫路市生まれ。大学卒業後、ロート製薬株式会社に入社。
ドラッグストア営業、人事を経て、2015年6月より東北へ。宮城県石巻市・女川町を中心に活動しながら、女川町では地域を健康にするプロジェクト(女川健康プロジェクト)の企画・運営に関わるなど、復興後のまちづくりに参画。
2019年6月からは拠点を東京に移し、広報・人事の領域で様々なプロジェクトに携わりながらプロジェクトに携わり、2020年にはNPO法人Local Life Designを立ち上げ、女川での事業を推進している。

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