そうして参加したVFJですが、実際何をやっているの、というとこが気になると思いますので、全て私の参加した企業の事になってしまいますが、何をするのか、環境はどうかといったところを話していきたいと思います。
何をしているか、結果から言うと社内起業的な新規事業立ち上げの中心として動かせてもらっています。
私のいる企業は水産加工会社で、主にBtoBの事業しかやっていません。しかし日本という国は消費者が価格決定権を握っており、そこに直接関わりのある小売等のサービス産業が我々の取引において圧倒的な権力を持っています。例えば100円寿司の会社と取引しようとしたら100円というのはすでに前提として動かないのでいくら私達2次産業に原材料仕入れ値の動きがあろうと彼らはそれを考慮しないというようなことがあります。そういった状況で商売を続けていくことは難しいので、これからは直接消費者とつながる事業を開始しようと、その事業部の立ち上げをやってくれという話でした。事業準備室の中にいるのは私が右腕となるボスが一人と私のみです。私は最初ボスに「何からすればいいですか?」と質問しました。答えは「何からやればいいかという質問は本質的でなく、目標から逆算して考えてやるべきことからやっていこう」というような、いきなり主体性の求められるとてもエキサイティングなミッションでした。本当に自分が動かないと何も動いていかないので、そういう意味では非常に自分の存在意義や仕事をしている意味を実感しやすい環境ではあります。なにより、起業や経営者になりたいという道に直結しているような事ができるのが本当に良く、なぜこれをやっているのだろうというようなふとした瞬間に思うことにすぐに自分で回答が出せる状態が、自分のモチベーション維持にとても役立っています。
以上で全3回にわたるVFJの紹介を終わりにします。機会があれば、仕事を通じて最近知り始めた、地方の水産業の問題について書きたいと思います。こういった問題が地方でアンビシャスでアツい経営者が生まれ、関わる人がやりがいをもって働くことができる理由につながると思うからです。