「伝えること」の技術~スモールビジネスの現場から~

「伝えること」の技術~スモールビジネスの現場から~

ビジネス・政治・私生活、あらゆる場面において人に何かを「伝える」というのは難しいですよね。ついつい言葉が足りなくなってしまったり、逆にしゃべりすぎてしまったり。私自身も、伝えたいことがうまく伝わらず、こんなはずじゃないのに・・と毎度毎度悩んでしまいます。

昨日からシーパルピア内にあるOCHACCOさんで働かせて頂いているのですが、お店を切り盛りしている内海さんご夫妻からはそんな「伝えること」に関するヒントを学ばせてもらいました。

以下3つのステップに分けて紹介します(書いてまとめることによって、自分の中で復習になるという効果も狙っています笑)。

 

1)まずは商品についてきっちりとした知識をつける

ビジネスであれば商品ですし、行政の世界では自分が任されている政策の担当分野(政策枠組みや法体系など)、人間関係においては自分自身というように応用できます。例えば、OCHACCOさんのお仕事でいうと、「カモミールとはどんな種類のハーブで、どのような効果があるのか?」といったことや、「どのような成分を使ってお茶の色を青くするの?」といったことを前もってきちんと理解しておくのです。勉強と同じですが、インプットは十分条件ではないものの、必要条件であるといえます。こうした知識が増えれば増えるほど、次のステップで使える「引き出し」が増えていくことになります。まさに孫子の兵法にある「己を知る」ですね。

 

2)相手のニーズをつかむ

お客さんの様子をみながら何気ない会話の中で「これはプレゼント用なのか、それとも、自分でリラックスするために買って飲むのか?」といったニーズを掘り下げていきます。相手が求めているものに合わせて、つかう自分の引き出しの中身を調節するのです。「忖度」とは決して悪い意味でだけ用いられる訳ではありません。6年間の学生生活の中で沢山のプレゼンテーションを聞く機会がありましたが、オーディエンスを理解せずに話されると非常にうんざりします。逆に、オーディエンスの関心と合致すると、プレゼンターの世界に引き込まれていきます。どのような分野でも、相手が何を求めているのかを知ることは当たり前のように見えてすごく難しく、内海さんがおっしゃったように、努力の継続と経験が必要なことなのでしょう。

 

3)ニーズに応じた「キーワード」を最初に投じる

ニーズを理解できたとしても、自身の引き出しの中にある知識を全投入して伝えてしまったのでは、相手側もうんざりしてしまいます。相手のニーズにはまるようなシンプルかつ具体性を伴ったキーワードでぐっと関心をつかみ、反応に応じて自分の引き出しの中から、説明を付け加えていく形が理想です。特に、日本語の場合、余計な修飾語がどうしても多くなる傾向にあるので、無意識に説明をしようとするとどうしても上手くいかないことが多いのです。

私自身が最も克服すべき点もここにあります・・・

これらはTry & Errorでしか身につかないので、まずは小さいステップでもいいので習慣になるまで実践してみることからはじめたいと思います。

 

さて、

OCHACCOさんで出しているお茶は全種類ハンドメイドで本当に本当に美味しいです!!

たった1日でこのお店の雰囲気や商品への愛着が一気に湧いてきます。女川に来られる際はぜひ足を運んでみてください。美味しいだけでなく、お土産や大切な人へのプレゼントにもぴったりの商品が揃っていますよ!

 

今日はお休みだったので、午後からは、女川丼を食べたり、スペインタイル作りの体験にいったり、ゆぽっぽでゆっくりしたりと、観光客気分でゆったりと時間が流れる平日の女川を満喫しました。経済収益の向上という観点では、この平日にいかにして女川の商店街を訪れる人を増やすかといったことが商工業における今後の課題なのかもしれないです。ちなみに、スペインタイルはこの数カ月で一番集中しました。手先の不器用さが如実に出ますね・・笑

(完成品)

OCHACCOと同様に、ハンドメイドの魅力を存分に味わえる空間なので女川に寄った際にはこちらもぜひのぞいてみてください!

 

商店街にあるそれぞれのお店は、規模は小さいものの、事業者のこだわりや思いがぎゅっと詰まっている分だけ、来訪者にとってかけがえのない空間を提供できる可能性を十分に秘めています。これらの積み重なりとしてひとつの町空間が出来上がっているのが、前回のブログで書いた「女川式構造改革」のミクロな側面といえるのでしょう。

投稿者プロフィール

Shion Ohno
Shion Ohno
はじめまして!大野志温(おおのしおん)です。
東京都出身24歳。東京大学公共政策大学院修了後、都内で働いております。
Close Menu