齋藤武(さいとうたけし)- 女川ヒト図鑑No.19

齋藤武(さいとうたけし)- 女川ヒト図鑑No.19

▼プロフィール

名前:齋藤武(さいとうたけし)
あだ名:齋藤さん
出身:東京
所属:うたごえ喫茶 そらおと
趣味:マンガ鑑賞
座右の銘:勝たなくてもいい、負けるな(漫画『リアル』より)
出現スポット:カフェ・ごはん・セボラ、絆フレンズ、岡清

▼5Questions

1 女川の好きなところ
➡海が見える綺麗な街並み
2 自分だけのこだわり
➡居心地のよい場所を作ること
3 マイブーム
➡ほやを食べること
4 好きな人・尊敬する人
➡野村克也さん、明石家さんまさん
5 女川での印象的なエピソード
➡今年の3月に女川に訪れた際、色々な方を繋げて頂いたこと

▼Deep Questions

【これまでのご経験】

25歳のときに介護福祉士の資格を取得しました。当時、ちょうど介護保険制度が始まった頃だったため、ホームヘルパーという職業が流行っていたんです。だからなんとなく資格を取ったのが介護業界に入ったきっかけです。

それから20年ほど、高齢者介護の仕事をしていました。始めは特別養護老人ホームで、つぎに全国展開する営利法人の認知症対応型共同生活介護(以後、グループホーム)で勤めました。グループホームでは、認知症の高齢者の方々が住む施設で介護もしながら、施設の管理業務を24時間対応でやっていました。今振り返ってみても本当に大変だったなと思います。

【介護現場で働く中での気付き】

「世の中の介護に対する考え方が、20年前に戻っている」

これは20年間働いて気付いた、1番の介護業界の課題だと思っています。一時は介護保険制度が導入されたことによって、「お年寄りを一個人として尊重しよう」という潮流になりました。しかし、高齢者の人口増加と介護士の人手不足により、

介護する側は「高齢者をいかに効率よく管理するか」という、自分勝手な姿勢
介護をお願いする側は「申し訳ありませんが宜しくお願いします」という、介護する側にお任せする姿勢

というように、介護を「する人・される人」という歪んだ関係性が出来ていると思います。そして「当事者不在」となり、要望を聞いてくれない介護事業所、勝手なことばかり要求する家族という扱いになります。そこで、私はこの社会の構造を変える必要があると思いました。

【女川との出会いきっかけ】

石巻の事業所で働いていた時に、開設をしないかと話を持ち掛けられたことがあったんです。そして、実際に女川に訪れてみると、女川には介護の事業所が少ないことに課題を感じました。年を取ってからコミュニティを形成する際に、介護施設に行くことしかできないということは、高齢者にとっての選択肢が少なすぎると思ったんです。

加えて、認知症だということを発信できるような環境を整備することも大事だと思っています。発信することで、少なからず周囲はその人を気に掛けるようになるため、色々なリスクを防げると思います。

そこで、高齢者や地域の方々が気軽に立ち寄って、歌ったり、話したり、考えたり、学んだりできる場所を女川に作ることに決めました。そういう環境がないと、年を取ることに希望を感じることが出来ないと思うんです。

【女川での活動】

歌声喫茶とは、お客さん全員が歌うことを想定した喫茶店のことで、昭和30年代に流行ったんです。子供から高齢者まで気軽に立ち寄って、歌を歌って楽しみながら新たな関係性が生まれる。そんな繋がりを作れる「場」になってほしいという想いを込めて、『うたごえ喫茶』という名前にしました。

定期的にゲストの方をお招きして、気軽に演奏・伴奏を楽しむ会を開催しています。歌をきっかけとして、みんなが自然に繋がり、心地がいいと思える場所になったらいいなと思っています!

加えて、心と一緒にお腹も満たしてもらうために、スイーツやランチをご提供しています。また、子供たちでも楽しめるように駄菓子スペースも設置しています。

【今後やっていきたいこと】

個人ヘルパーのような、介護保険を使わない通院支援の事業をやっていこうと思っています。介護事業所のような所で、高齢者の方々を集団で介護するのではなく、一人ひとりの高齢者の方々のお家に行って、その人の生活に関わりながら介護をすることで、より個々のニーズに合った介護ができると考えています。

加えて、介護をする側の人達に、介護事業所で働くだけではなく、フリーランスで個々に寄り添った介護をすることができるという選択肢を増やすことが出来たらいいなと思っています。

【最後に一言】

7月23日に『シニアカフェ』を開催します!
23日はオリンピックの開会式ですが、スタートは20時頃の予定ですので、みんなで歌ってお弁当を食べてからでも十分間に合います。

ご興味のある方は是非、うたごえ喫茶までお越しください!

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