追い込まれたその先に~安住の回避への葛藤~

追い込まれたその先に~安住の回避への葛藤~

今回は自分自身が克服していかなければならない一つの生活パターンから記事を始めます。

それは日々の生活に安住していく中で、どんどん「悪回転」へと進んでいくことです。最初は慣れない環境の中で必死にもがいてリズムを作っていくものの、それが安定してくるとどこかでそれに慣れてしまい、必要以上に楽をしてしまったり、他人への配慮を欠いてしまったりすることが多々あります。どこかで限界点を超えてしまうと、他人との関係や自分自身の内部で「爆発」し、自身の再構築を迫られるといったパターンで生きてきました。まさに「三歩進んで二歩下がる」ような生き方を特に大学院在学前後のここ数年ではしてきたような気がします。パリでの生活もそうでした。

 

今年は、”Dare to do”(敢えてやってみる)をスローガンに、それを乗り越えるための方法を2つ試している最中です。

1)とにかく自分を追い込む

これは、自己を責め立て過剰に物事をこなすという意味での「追い込む」ではありません。かつてはそうしていましたが、どこかでその限界に直面して、昨年のある地点までは効率性を追求してきました。現在は、できるだけ新鮮な環境に身を置き、新たな価値観に触れながら苦しむことで、自身の修養につなげることをより重視するようにしています。追い込まれたその先に、自身の本質としたい部分が自然と目前に現れ(=それ以外の装飾は剥がれ落ちて)、それを乗り越える手助けをしてくれるという信念がその思考の根源です。

実はこれが就職前の1か月を使って女川に来た理由の1つでもあります。

 

2)評価の徹底

これは忘れられがちなのですが、ある一定の期間での自分の思考や行動についての評価を必ず行うようにすることです。ユリウス・カエサルが言ったように、人間は放っておけば自分の見たい現実しか見ようとしないという自然的傾向があります。これは生物学的にも必要原理である(これがなければ、常に「明日死ぬかもしれない」という確率0%には決してならない不安に苛まれ続けることになります)一方で、人間の成長を阻害してしまう側面も当然あります。だからこそ、他人からの評価を素直に受け止め、自分ではより厳しい目線で「自身が定めたValue(価値)に沿った生き方ができているか?」を評価しなくてはいけないと心に刻んでいます。ちなみに現時点で実現したい価値は「意」「かさ」「向上心」「理性」の四軸が揃った人間になるということです。特に自分の名前を構成している前者2つは自分にとって非常に重要な価値でもあります。いずれにせよ、評価軸があいまいだったり、自己評価が甘々だったり、他人の厳しい言葉には耳を伏せたり、そんな人間になりたかったつもりはないけれども、知らないうちにそうなってしまっていたという大きな昨年の反省が今の自分を突き動かしています。

 

・・ずいぶんと赤裸々に書いてしまいました・・

こういうことはあまり表にはしたくないのですが(ましてはオンライン上で共有される形では)、どのような経緯で自分が女川に来て、どのように成長していきたいかは小出しにしながらもいずれ書く必要があると考えたので、ここで明らかにしておきます。「書いていることができていないじゃないか」というお叱りを受けないよう日々頑張り続ける所存です。

 

女川のまちづくりにもちょっとだけ触れると、構築期から安定期に入り、マンネリ化させずに構築期でのよいサイクルを回し続けるためにも、上記の2つの取り組みは何らかのヒントになるかもしれません。意外かもしれませんが、まちづくりにもこのような人間とのアナロジーで捉えられるような側面がありますね。

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さて、今日はOCHACCOの康生さんと一緒に、仙台のマルシェで販売をしてきました。

寒い中売れて嬉しかったという単純な感情と、まだまだできたという反省と、買ってくれたお客さんが封を開けて飲んでみた時に喜んでくれるかという不安とがごっちゃ混ぜです。ただ、頑張った後の牛タンは格別でした(康生さん、ご馳走して頂きありがとうございます!長距離の運転も改めてお疲れ様です。)

 

これまでの人生で、ここまでお店や商品に対する思いをもって販売する経験はなかったので、お手伝いさせて頂くたびに新鮮で、自分の感情の変化も楽しみながら過ごせています。フレーバーティーそのものの魅力はもちろんのこと、経営されている康生さん・和華さんご夫婦や一緒に働いている公香ちゃんと4人で「どうしたらお店をよくすることができるか」と考えながら行う小さな取り組みの魅力が詰まったお店です。このブログを読まれた女川の方々も、それ以外の方々も、今一度OCHACCOに足を運んでみてください!日々ほんの小さな「進化」を発見してもらえたら嬉しいです。

 

どうでもいいことですが、女川で一週間過ごしていると仙台がものすごい都会のように思えてきます。人間の相対的空間把握と適応の力はすごいですね。

投稿者プロフィール

Shion Ohno
Shion Ohno
はじめまして!大野志温(おおのしおん)です。
東京都出身24歳。東京大学公共政策大学院修了後、都内で働いております。
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